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岐阜県岐阜市近郊関市の結婚指輪・婚約指輪店から、日本随一のブランドに育った「俄」と27都府県から集った皆さんを紹介する『みんなの指輪物語』~1級ジュエリーコーディネーター吉田昇太郎が感謝で綴ります~

職人のスピリット、仕事の流儀

今日は私がお世話になっている職人さんのお話をしたいと思います。
ミキモト装身具で腕を磨かれた後、家業に戻られた四代目宝飾師・猪瀬貞雄さんです。
ミキモトと言えば、国内では洋装の浸透に先んじて、ヨーロッパの高度な技法を取り入れた宝飾品を皇室に納入し、1920~30年代には、アール・デコの装飾様式をデザインの基調に、美しい幾何学模様と知的な直線を特徴とするミキモト独自のスタイルを完成させています。
その中でも宝飾史に名を残す逸品に、1937年のパリ万博に出品された多機能ジュエリー「矢車」があります。それがこちらです。
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この作品は帯留めを基本に、ブローチ、髪飾り、指輪など12通りの使い分けができるます。そのアイデアの斬新さと美しさ、そしてデリケートな技術で世界をアッと驚かせました。「矢車」はパリで買い取られた後、行方が分からない幻のジュエリーとなっていましたが、1989年にニューヨークのオークションを通じてミキモトに戻り、現在は鳥羽にある御木本真珠島に所蔵されています 。
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ミキモト出身の職人さんたちは仕事に妥協をしません。ミキモトの職人と街の職人の違いがそこにあると聞かされました。修理ひとつをお願いしても「そこまで手をかけてくれるの!」という出来栄えです。いわゆる工賃は日本一安くありませんがそれ以上の仕事ぶり納期の厳守で応えて下さいます。ですから仕事が増える一方だそうで、なのに小さな仕事でも引き受けていただけることが有り難いばかりです。

矢車に代表されるミキモトの職人スピリットで猪瀬さんが完成させたのが「知恵の輪の指輪」。この指輪は4つのデザインの指輪が全て繋がって一つの形になっています。一度分解すると・・・・こんなカタチですが元に戻せる人は10人に一人くらいだそうです。
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この指輪にチャレンジして完成するとこんな感じです。
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完成したこの指輪を着けれる女性には幸運が舞い降りてくるかもしれません。
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ミキモトで修行した職人さんには不可能の文字は無いのかもしれませんね。(感動)
by diarise | 2009-07-31 19:27 | |ラジオ番組に出演しました|